壁芯の定義
壁芯とは、建物の床面積を算出する方法の一つで、内壁の中心線を基準として広さを測る方法です。もう一つの方法として、内法(うちのり)があります。内法は内壁の内側の線を基準として広さを測る方法です。
壁芯面積と内法面積
- 壁芯面積:
- 家の内壁の中心を基準とした広さです。建築基準法に基づく床面積の算出方法であり、建築確認申請時に使用されます。
- 内法面積:
- 家の内壁の内側の線を基準とした広さです。不動産登記法に基づく床面積の算出方法であり、登記の際に使用されます。実際の居住スペースとしてはこの面積が基準となります。
床面積の算出方法
床面積の定義は法律によって異なります。
- 建築基準法:
- 床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積によって算出されます。このため、建物を建てる際の建築確認申請には壁芯面積が用いられます。
- 不動産登記法:
- 建物の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積によって算出されます。したがって、不動産を登記する際には内法面積が用いられます。
壁芯面積と内法面積の違いによる影響
- 実生活への影響:
- 壁芯面積は壁の中心を基準にした面積であり、実際の居住スペースは内法面積となるため、登記面積よりも狭く感じる場合があります。
- 税制優遇措置への影響:
- 住宅ローン控除や不動産取得税、登録免許税の軽減措置を受ける際には、床面積が50㎡以上であることが条件となります。住宅ローン控除の場合、床面積は登記面積で判断されるため、壁芯面積が50㎡以上でも、登記面積が50㎡未満であれば控除を受けられない場合があります。
注意点
新築不動産物件のカタログに記載されている面積が50㎡以上(壁芯)であっても、実際の登記面積が50㎡未満であることがあります。このため、購入前には必ず登記面積を確認することが重要です。特に住宅ローン控除を受けようとする場合は、床面積に関する確認が必要です。
まとめ
壁芯とは、建物の床面積を算出する際の基準の一つであり、内壁の中心線を基準とした広さを測ります。一方、内法は内壁の内側線を基準とします。法律によって算出方法が異なるため、購入や賃貸の際にはそれぞれの面積を正確に理解し、適切な判断をすることが重要です。