スキップフロアについて
定義
スキップフロアとは、ドアや壁などの仕切りではなく、段差を利用して空間をリズミカルにつなぐ設計手法を指します。1階と2階の間に、本来はなかった中2階のようなスペースを設けることで、立体的でおしゃれな印象に仕上がるのが特徴です。主に注文住宅で見られる個性的なデザインとして注目されています。また、敷地に対して使える床面積が増やせるため、空間や収納を増やすためにも有効です。
メリット
- 空間を有効活用できる:
スキップフロアは、従来の1階、2階という考え方にとらわれず、縦に空間を広げることで間取りの自由度を高めます。一定の条件を満たせば、容積計算上の延べ床面積に加算されないため、実質的な床面積を増やすことができます。 - 狭小住宅や平屋でも有効:
スペースに制約のある狭小住宅や平屋にも有効です。高さを調整することで、狭い土地でも空間の広さを確保しやすくなり、新たに生まれたスペースをライブラリーや書斎、収納などに活用できます。 - 開放的で明るい空間:
段差を利用した仕切りにより、全体的に光が通りやすく、開放的な空間が生まれます。天井による仕切りが少なくなるため、縦横に広がる開放的な空間が作れます。 - リビングからの景観を良くする:
リビングとダイニングや和室が仕切りなくつながり、開放的で立体的な景観が生まれます。高さに変化があることで、インパクトのある風景が楽しめます。 - 階段下を利用して収納が増やせる:
段差を利用して収納スペースを作りやすく、空間を有効活用しながら収納を増やすことができます。 - 傾斜地の土地形状を生かせる:
傾斜地に合わせて間取りを作ることで、余分な費用をかけずに家を建てることができます。
デメリット
- 設計・建築の難易度が高い:
一般的な住宅と比べると設計や建築の難易度が高く、対応できるハウスメーカーが限られる場合があります。設計士や職人の質も求められます。 - バリアフリーではなくなる:
階段や段差が多いため、高齢の家族がいる場合や将来的なバリアフリーを考えると不向きです。小さな子供がいる場合も注意が必要です。 - 空調の効率が良くない:
壁や扉による仕切りがないため、空調効率が下がりやすいです。冷暖房の費用が高額になりやすいというデメリットもあります。
全館空調との相性
全館空調を導入することで、スキップフロアや吹き抜けがあっても快適な空気を家全体に届けることができます。全館空調は、家全体の温度を安定させるため、ヒートショック対策にも有効です。
スキップフロアの賃貸を検討する際は、不動産営業エージェントからの意見を聞き十分に検討して下さい。熟練のエージェントは実際に住まわれた入居者様の感想を沢山持っているケースがあります、メリットとデメリットを理解した上で最適なプランを選びましょう。
