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S構造 (エスこうぞう)

  • 2024年6月23日
  • 2024年6月23日
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S構造の定義

S構造(エスこうぞう)とは、Steel(スチール)の頭文字を取ったもので、日本語では「鉄骨造」を指します。鉄骨造(S造)は、梁や柱などの骨組みに鉄骨を用いた建物の構造です。鉄骨造はマンションやアパート、ビル、工場、倉庫などでよく用いられます。

鉄骨造(S造)の種類

鉄骨造には主に「重量鉄骨造」と「軽量鉄骨造」の2種類があります。これらは使用する鋼材の厚さによって区別されます。

  1. 重量鉄骨造:
    • 鋼材の厚さが6mm以上のものを指します。高層ビルや大きな建物に使用されることが多く、建物の重さを柱と梁で支える「重量鉄骨ラーメン構造」で建設されることが一般的です。柱が太く、広い空間や大きな窓を設けることが可能で、間取りの自由度が高いのが特徴です。
  2. 軽量鉄骨造:
    • 鋼材の厚さが6mm未満のものを指します。木造軸組構造の鉄骨版とイメージされることが多く、主要な部材を工場で製造し、現場で組み立てる「プレハブ工法」が一般的です。現場作業が少ないため工期が短く、品質も安定しています。柱と梁とブレース(筋交い)で強度を保ち、建築費用が抑えられるのが特徴です。

鉄骨造(S造)のメリット

  1. 工期の短縮:
    • 鉄骨造は、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)に比べて工期が短い傾向があります。これは、工場での部材製造と現場での迅速な組み立てが可能なためです。
  2. 建築費用の抑制:
    • 鉄骨造は、RC造やSRC造に比べて建築費用が安く済むことが多いです。そのため、広さや築年数が同じくらいの物件と比較すると、家賃が比較的安く抑えられる物件が多く見られます。
  3. 設計の自由度:
    • 柱や梁の数を減らすことができるため、広い空間を作りやすく、大きな窓を設けるなどの設計の自由度が高いです。

鉄骨造(S造)のデメリット

  1. 遮音性と断熱性:
    • 鉄骨造は、周囲の部屋の生活音が聞こえやすい傾向があります。特に軽量鉄骨造は、木造(W造)や重量鉄骨造に比べて遮音性が低いです。断熱性も同様に、RC造やSRC造に比べて劣る場合があります。
  2. 耐火性:
    • 鉄骨造そのものは耐火性があまり高くありません。鉄は熱によって柔らかくなり、強度が低下するため、耐火性能を高めるために耐火材を使用する必要があります。
  3. 定期的な点検と補修の必要性:
    • 耐震性や耐火性、遮音性を維持するためには、定期的な点検と補修が必要です。これにより、建物の性能を長期間保つことが可能です。

まとめ

鉄骨造(S造)は、鉄骨を用いた建物の構造で、工期が短く建築費用が抑えられる一方、遮音性や断熱性、耐火性に課題があります。重量鉄骨造と軽量鉄骨造の2種類があり、それぞれの特徴を理解して適切な物件選びをすることが重要です。定期的な点検と補修を行うことで、建物の性能を維持し、快適な住環境を保つことができます。

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