マンションのRC構造について
RC構造(アールシーこうぞう)は、【Reinforced Concrete Construction】の略称で、日本語では「鉄筋コンクリート構造」を指します。RC構造は、鉄筋とコンクリートの特性を組み合わせた耐久性に優れた建築手法です。
RC構造の特徴
RC構造は、鉄筋の持つ引張強度と粘り強さ(靱性)と、コンクリートの持つ高い圧縮強度を併用した構造です。以下にその特徴を詳しく説明します:
- 鉄筋の特性:
- 鉄筋は引張強度に優れており、引っ張る力に対して強い耐性があります。
- 鉄筋は粘り強く、容易に破断しない性質を持っています。
- ただし、鉄筋は細長比(径と長さの比率)が一定限度を越えると、座屈や撓みなどの変形が発生しやすいです。
- コンクリートの特性:
- コンクリートは、セメント、砂、砂利、水を混ぜて作られ、高い圧縮強度を持っています。
- しかし、コンクリートは引張強度や曲げ強度においては脆く、これを補うために鉄筋が用いられます。
RC構造の仕組み
RC構造では、鉄筋とコンクリートを組み合わせることで、互いの弱点を補完し合うように設計されています。鉄筋がコンクリートの周囲を拘束することで、鉄筋の座屈や撓みを抑え、コンクリートの引張強度や曲げ強度の脆さを補う役割を果たします。また、鉄とコンクリートの熱膨張率がほぼ等しいため(約1.2×10^-6/K)、温度変化による影響を受けにくく、この二つの材料を組み合わせることが可能です。
同義語
RC構造は、以下のように呼ばれることもあります:
- RC
- RC造
- 鉄筋コンクリート造
RC構造は、その耐久性と設計の自由度から、多くのマンションや高層ビルに採用されています。鉄筋とコンクリートの特性を活かしたこの構造は、強度と安全性を両立させた信頼性の高い建築手法です。